こんにちは。選択的シングルマザーとして子育てをしている私が、今回は「非嫡出子(ひちゃくしゅつし)」という言葉にまつわる不利な点について、できるだけわかりやすく、そして現実的にお伝えしたいと思います。
まず、「非嫡出子」とは、法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子どものことを指します。つまり、私たちのように「自分の意思でパートナーを持たずに子どもを産む」という選択をした場合、生まれてくる子どもは非嫡出子に該当することになります。
では、実際に「非嫡出子であることでどんな不利があるの?」という疑問にお答えします。
1. 【法的な父親がいない場合のデメリット】
非嫡出子のもっとも大きな違いは、「父親が法律上の親でない場合、父親との関係性がない」という点です。これにより、以下のような不利が発生します。
- 父親の戸籍に入れない:認知を受けなければ、子どもは父親の戸籍に載りません。
- 相続権がない:父親が亡くなったとき、認知されていない非嫡出子は相続の対象になりません。
- 養育費の請求が難しい:認知されていなければ、養育費の請求は法的にはできません。
父親が認知をすれば、法的には嫡出子と同じ権利が与えられるようになります。ただ、選択的シングルマザーになると決めたら、多分この部分は考えてない方が多いのではないでしょうか。
2. 【戸籍上の扱いと周囲の理解不足】
非嫡出子であること自体が“悪”ではありませんが、まだまだ社会的には十分な理解があるとは言えません。
- 戸籍に「未婚の母」と記載される:戸籍には母の氏名のみが親として記されます。
- 進学時や公的書類提出時に戸惑うことがある:家族構成に関する欄に“父親の情報がない”ことに違和感を持たれることがあります。
特に、田舎や保守的な地域では、今でも「母子家庭=離婚か死別」と思い込まれているケースもあり、「なぜ父親がいないの?」と聞かれることがあります。これに対して、私たち親自身が覚悟と説明力を持つことが大切です。
私の市役所での体験談はこちら:https://www.sentakuteki-single-mother.com/世間の認識-―-市役所にて-―/
3. 【子どもの心への影響】
これは一概には言えませんが、子どもが成長するにつれ「うちはどうして父親がいないの?」と疑問を抱く可能性があります。
そのときに大切なのは、
- ごまかさないこと
- 子どもを愛しているという事実を常に伝えること
- 多様な家族の形があると教えてあげること
です。愛情深く育てられた子どもは、自分の家庭の形に誇りを持つことができると期待しています。また多用な家族形態があるという知識があれば、自分の家族の形のことも受け入れられるのではないかと思っています。
4. 【手続き上の手間】
たとえば出生届の提出や保育園の入園手続きなど、書類の記載が“片親分”だけになることで、場合によっては説明が必要になったり、補足書類を求められることがあるかもしれません。
また、認知や養育費の取り決めをしたい場合、家庭裁判所を通す必要があるなど、少しハードルが高く感じられるかもしれません。
最後に:不利=不幸ではない
非嫡出子であることで「形式的に」不利な面があるのは確かです。でもそれは「制度」の話であって、「幸せになれない」という意味ではありません。
私は子どもと一緒に過ごす毎日が、本当にかけがえのない宝物だと感じています。
非嫡出子という言葉が、もっと柔らかく受け取られる社会になると良いなあと思っています。普段の生活では一切気にらないのですけどね。子どもが成人した時、戸籍をみてどう感じるかなあと。
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